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冬の食卓の主役といえばなんといっても鍋ですが、そんな鍋の定番の具材の一つがえのき茸です。様々な鍋料理にアクセントを備えてくれる名脇役と言えます。スーパーでも当たり前のように見かけるえのき茸ですが、この細く小さなキノコには驚きのパワーが隠されています。健康食品やダイエット食品としても注目されるえのき茸の秘密について、詳しく解説します。
えのき茸はタマバリタケ科に属するキノコの一種で、白くて細長い束状の形が特徴的なきのこです。販売されているものはほとんどが人工的に栽培されたものですが、自然界では榎等の広葉樹の枯れ木や切り株に自生しています。お店で見かける白いものは暗室などで光を当てずに育て、比較的若い段階で出荷されたものですが、自然界など光の中で育ったものは茶色がかった色合いとなり、軸や傘もややしっかりとしています。成長すると傘も開き、お店で売っているものとは違った見た目になります。
えのき茸は古くから食用として用いられてきたキノコです。クセが少ないため、鍋物・煮物・炒め物等万能に使用する事ができます。中国では便秘の薬としても用いられています。また、瓶詰などで販売されているなめ茸もえのき茸を使用したものです。お店で見かける光を当てずに育てたものと野生など光を浴びて育ったものとでは食感も風味も異なるため、食べ比べてみるのも良いでしょう。ただし、生食することはできませんから、食べる時は必ず加熱調理をします。えのき茸の最大の生産地である長野県では、えのき茸を利用したえのき氷というものがあります。水と共に粉砕し加熱処理したえのき茸を冷凍庫で凍らせたもので、鍋物やカレーなどの出汁等の他、現地ではお米を炊く時に投入したり、お茶やジュースに氷の代わりに入れるなど幅広く使用されています。えのき茸の栄養分を効率的に摂る事ができるとされ、大変注目されている調理法です。
エノキには栄養価がないと言われてきましたが、そんなことはありません。食物繊維やカリウムが豊富に含まれており、抽出物には内臓脂肪や体脂肪率を低下させる働きがあるという研究結果が報告されています。また、えのき茸の生産農家はがんの発生率が低いとも言われています。