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芋と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはじゃがいもではないでしょうか。年中手に入る便利な野菜であまり意識しないかもしれませんが、実は日本では約40種類が栽培され、それぞれに個性を持った面白い野菜でもあります。色々な品種を食べ比べてお気に入りを見つけるのも面白いかもしれません。ここでは、そんなじゃがいもの魅力について解説しています。
じゃがいもは南米アンデス高地が原産の野菜です。日本に伝わってきたのは諸説ありますが、江戸時代の初め頃だと言われています。明治時代以降に本格的な栽培が始まり、現在では南は沖縄から北は北海道まで、日本全国で栽培されている芋の代表選手です。じゃがいもの産地と言えば北海道が一番メジャーですが、これはじゃがいもが15度～20度ほどの涼しい気温を好むことが影響しています。実際、国内生産の8割は北海道で作られています
。じゃがいもはカリウムやビタミンB1、ビタミンC、食物繊維を豊富に含んでいます。注目したいのはビタミンCで、じゃがいものビタミンCはその主成分であるでんぷん質によって守られていることから、弱点である熱で壊れにくく効率的に摂取することが可能です。じゃがいもは放っておくと芽が出てしまいますが、この芽にはソラニンという有毒物質が含まれています。面倒くさがらずに料理するときは必ず取るようにしましょう。じゃがいもを保存する際は、常温が最も適していると言われています。湿気が嫌いなため、風通しの良い暗い場所で保存しましょう。
様々な品種があるじゃがいもは、それぞれに適した料理が異なります。ほくほくした食感が特徴の男爵イモは、ポテトサラダやコロッケなど加熱してつぶす料理に向いています。煮崩れしにくいメークインは、カレーやシチューといった煮物料理に最適です。これは粘質ででんぷんが少ないからで、おでんネタとしても活躍してくれます。キタアカリは見た目が男爵イモによく似ていますが、より甘味が強いという特徴を持っています。かなり煮崩れしやすいので、煮物に使うときには注意が必要です。香りと甘みを活かしてじゃがバターやフライにすると美味しくなります。