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紫芋とはサツマイモの一種で、皮・中身共に紫色をしたもののことを言います。ナカムラサキやアヤムラサキなどといった品種が有名で、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンという色素を持っているのが特徴です。その見た目にも鮮やかな色合いから、スイートポテトや芋けんぴなどのお菓子作りに使用されることも多いです。
紫芋に含まれているアントシアニンはポリフェノールの一種で、特に疲れ目の改善や血管の老化などを防ぐ抗酸化作用などの効果があると言われています。その他にもビタミンC・Eが豊富で、美容が気になる女性などにもおススメです。また、通常のサツマイモ同様、食物繊維も豊富に含まれています。紫芋には水溶性・不溶性両方の食物繊維が含有されており、これは多くの食物の中でも非常に珍しく、紫芋は便秘で悩んでいる人・便が緩くて困っている人どちらにも対応出来る優秀な食物です。
紫芋は、通常のサツマイモや紅芋に比べて甘味が控えめな品種が多いです。元々そのまま食べるという事をあまり想定しておらず、食品の色付けやお菓子作りといった目的で栽培されていたという事が要因です。現在では種子島紫やパープルスイートロードなど焼き芋等で食べるための甘味が強い品種も販売されていますが、家庭で紫芋を食べる際は蒸してそのまま食べるというより、お菓子作りなどに使うという方が適していると言えます。紫芋を調理する際の下ごしらえとして蒸す場合、両端部分を切り落とし、塩水に1時間ほど漬け込んだ後、縦に置いて蒸すと良いでしょう。
美味しい紫芋の選び方としては、まず皮を見る必要があります。皮がつるつるとしていて艶があり、表面にあるひげ根と呼ばれる部分の穴が浅いものが良い紫芋であると言われています。それ以外にも、軸から蜜が出ているものは完熟している証なので、その点も覚えておくと良いでしょう。紫芋の保存に適した温度は15度前後とされており、低温に弱いという特徴があります。その他、乾燥にも弱いので、購入したら湿度を失わない様キッチンタオルなどでくるみ、温かい時期であれば冷暗所で、冬場は常温の場所で保管しておきましょう。